植物ホルモン分析定量 質量分析・顕微鏡解析ユニット

研究支援技術 植物ホルモン分析定量

植物ホルモンは、植物の発生から栄養生長、花芽分化から種子形成にいたる様々な局面で、シグナル伝達分子として重要な役割を果たしている物質です。個々のホルモンは、各々の情報伝達系を介し遺伝子発現を制御するとともに、他のホルモンとの量的バランスによる相互制御により、多様な作用を可能にしています。メタボローム、トランスクリプトームと同様、植物ホルモン研究におけるオミクス解析技術の導入は、新たな制御機構や代謝機構を解明する手がかりを得るために非常に有益であると言えます。私たちは、高速液体クロマトグラフィー・質量分析システムを使って、サイトカイニン、オーキシン、アブシジン酸、ジベレリン、ジャスモン酸、サリチル酸、ブラシノステロイド、エチレンの活性分子又は前駆体、縮合体等、合計49分子種をひとつの植物試料(新鮮重量10 mg100 mg)から定量する方法を確立しました。このシステムを利用する事により、包括的なホルモン代謝動態の把握および複数のホルモン間での相互制御のしくみに関する有益な情報を得ることができます。多くの研究者の方々にご活用いただき、植物化学研究の進展の一助となりたいと思っています。

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植物ホルモン分析定量のために、使用している装置について紹介します。
植物ホルモンの分析定量依頼をご希望の場合、手順等を紹介します。
植物ホルモン分析定量に用いるサンプルについて、準備の仕方について紹介します。
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